退職届・退職願・辞表の違いとは?どれを出すべきか3分で分かる

いざ会社を辞めようと決意して、書類を用意しようとしたとき、多くの人が最初につまずくのがこの疑問です。
「退職届?退職願?辞表?…どれを書けばいいの?」
私も初めて退職したときは、この3つの違いがまったく分かりませんでした。実はこの3つ、似ているようで法的な意味合いがまったく違います。間違ったものを出すと、退職の意思が正しく伝わらなかったり、逆に撤回したくてもできなくなったりすることもあります。
この記事では、3つの違いと「あなたがどれを出すべきか」を整理します。
1. 結論:ほとんどの会社員は「退職届」or「退職願」
まず結論からお伝えすると、一般的な会社員(正社員・契約社員・パート・アルバイト)が使うのは退職届か退職願のどちらかです。辞表はほとんどの人には関係ありません。
- 退職願: 「退職させてください」と会社にお願いする書類。会社が承諾する前なら撤回できる余地があります。
- 退職届: 「退職します」と確定した意思を通告する書類。提出した時点で退職の意思表示が成立し、原則として撤回できません。
- 辞表: 社長や役員など「雇われていない立場」の人、または公務員が使う書類。一般社員は使いません。
ドラマでよく見る「辞表を叩きつける」シーン。あれを一般の会社員がやると、実は書類の種類として間違っている、というわけです。
2. あなたはどっち?「退職願」と「退職届」の使い分け
円満に進めたい・上司と相談しながら決めたい → 退職願
「〇月末で退職したいと考えています」と、会社と合意を取りながら進めたい場合は退職願が向いています。会社側の心証も柔らかく、円満退職を目指すなら基本はこちらです。
退職日を確定させたい・引き止めを断ち切りたい → 退職届
すでに退職日が決まっている場合や、「何を言われても辞める」と決めている場合は退職届です。特に、引き止めがしつこい会社や、退職を認めてくれない会社に対しては、退職の意思を明確に通告した証拠になる退職届が有効です。
民法627条では、期間の定めのない雇用契約の場合、退職の申し入れから2週間が経過すれば雇用契約は終了するとされています。つまり、会社が「認めない」と言っても、退職届で意思表示をしてしまえば、法律上は2週間後に辞められるのです。
3. 書き方の基本ルール(共通)
退職願・退職届に共通する基本の型はこうなっています。
- 冒頭: 「退職願」または「退職届」と書く
- 本文書き出し: 「私儀(わたくしぎ)」または「私事」から始める
- 退職理由: 自己都合の場合は「一身上の都合により」でOK。詳細な理由を書く必要はありません
- 日付: 退職願は「退職を希望する日」、退職届は「退職する日」を明記
- 宛名: 会社の正式名称と代表者名(社長名)。自分の名前より上の位置に書く
例文(退職届の場合):
退職届
私儀、このたび一身上の都合により、来る令和〇年〇月〇日をもって退職いたします。
令和〇年〇月〇日
〇〇部 〇〇課 氏名 印株式会社〇〇
代表取締役社長 〇〇〇〇 殿
なお、会社都合退職なのに「一身上の都合」と書いてしまうと、失業保険の受給条件で損をする可能性があります。退職理由の書き方は状況によって変わるので注意してください。
4. よくある質問
- 手書きじゃないとダメ?
法律上の決まりはありません。パソコン作成でも有効です。最近はPDFで作成して印刷する人が増えています。 - 用紙とペンの指定は?
白無地の便箋(B5またはA4)、黒のボールペンか万年筆が無難です。 - 提出のタイミングは?
就業規則に「退職は〇ヶ月前までに申し出ること」とある場合はそれに従うのが円満です。法律上の最短は2週間前です。
まとめ:迷ったら、まず正しい書類を用意しよう
- 相談ベースで円満に → 退職願
- 意思は固い・確実に辞めたい → 退職届
- 辞表は役員・公務員用
どちらを出すにしても、書式の間違いで受理を渋られたり、書き直しを求められたりするのはもったいないですよね。
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※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の状況に対する法的助言ではありません。 制度・法律に関する最新の情報は、公的機関の発表をご確認ください。



